俺のED話 #1 まずは童貞喪失の頃
約30年前の話。
俺は21歳で初めて彼女ができた。
その半年後の22歳の時に童貞を喪失した。
最初の3回はチンコが十分に勃起せず完遂できなかった。
緊張したり焦ってしまったのだと思う。
俺も彼女もちょっと悩んだりしたが、まあそのうちできるだろうと思った。
4回目の時、じっくりとクンニしていると
行為中は常に目をつぶって全く動かず何も言わなかった彼女が
突然グググッとエビ反りし始めた。
そして大声で「あああああああッ」と叫んだ。
俺があっけにとられていると
彼女のカラダは数秒間硬直したあと、ガクンと力が抜けてベッドに沈み
半失神のような状態になった。
セックスどころかオナニーすら未経験(マジ)の彼女を
生れて初めてイカせた。イッてもらえた。
俺はまだ童貞だというのに
先に男としての達成感と征服感を得ることができてしまった瞬間だった。
それからはクンニで激しくイカせることに二人で耽る日々だった。
挿入は完全に後回しになり、処女の彼女の肉体を舐めまわし
指やクンニでクリイキさせることに夢中になった。
彼女はイった後はぐったりして、しばらくは触られることすらキツそうだった。
俺は添い寝しながらオナニーしたり、射精せずに帰ったりした。
それはそれで満足な日々だった。
付き合い始めて半年ぐらいたった時だった。
クリイキ後にぐったりしている彼女に急にムラムラきて
ちょうど勃起もしていることだし彼女に挿入した。
彼女は少し痛がったが、俺はすぐ射精して終わった。
達成感こそあったが、快感は拍子抜けするほど無かった。
でもさすがにそうは言えず「すごく気持ち良かったよ」と俺は嘘を言った。
それからはしょっちゅうセックスをした。
最初の3回のインポ状態がウソのようだった。
俺はそれなりに興奮したし男性的な自信と喜びを得た。
しかし彼女はほとんど無反応。
行為中の問いかけや体位の移動にもまともに対応してくれず、
何も変わらないし感慨もない。
そのことについて、どうしたものかと彼女に相談しても
「私にはわからない」「知らない」
としか答えない。この話題自体に嫌悪感・苦手意識があるらしい。
わからない、のではなく考えることを避けているように俺には見えていた。
一方、舌や指でクリイキさせることに関しては
「気持ちいい」「声が出てしまう」「頭が真っ白になる」
などと絶賛の嵐である。
そうなればクンニでイカせることがいつしか主目的になり
挿入は俺のチンコが元気かつ彼女のコンディションが良さそうならば
一応やっとくか、ぐらいのオマケになっていった。
童貞を捨てた直後からの基本パターンは
1.キスしたり全身を愛撫し十分じらしてからクンニで1度イカせる。
2.挿入する。痛がるのでやさしいピストンで手早く射精。
3.添い寝してキスしたりオッパイ舐めながら指で2度目のクリイキ。
1年が過ぎ、2年が過ぎ
それでも彼女は挿入には無関心だった。
嫌悪感や不潔感だったのかもしれない。
それを話題にすることも疎まれた。いつも「わかんないよ!」で会話終了。
とはいえクリトリスでは相変わらず盛大にイキまくっていた。
クリトリスの快感の前でだけ彼女の理性は従順だった。
俺はとにかく
性的なことに意固地な彼女をもっと乱れさせ開放させたいと思った。
だから躍起になって彼女がより深く高くエクスタシーに達するよう力を尽くした。
付き合い始めて3年が過ぎるころには
基本パターンから反応の悪い「2」を省略することが増えていった。
もはやどうでも良かったのかもしれない。
俺たちのセックスにチンコは必ずしも必要ではなかった。